Works施工事例

コンパクトな住まいに広がる、三層吹き抜けの心地よさ。自然と素材を愉しむ「素な家(Plain House)」 札幌市Hさま

設計/株式会社ホリゾンアーキテクツ 一級建築士事務所

Hさま邸の特徴

郊外の小高い住宅地に建つHさま邸。遠くに広がる緑や山の稜線を望む環境を生かし、庭と住まいが心地よくつながる住空間をつくりました。
コンセプトは「Plain House 素(そ)な家」。自然と素材を大切にした、シンプルで豊かな暮らしを楽しめる住まいです。延床面積は約27坪とコンパクトですが、リビングに大きな開口部と吹き抜けを設けた空間構成によって、室内外に広がりを感じるおおらかな造りになっています。

窓には日射取得型のトリプルガラスを採用

南面の大きな窓から光が差し込むリビングダイニング。窓の向こうには、テラスデッキと広々とした庭が広がります。

蓄熱効果のあるタイルは、Hさまがお持ちの観葉植物を飾るスペースとしても活用されている

暖房は、空気熱ヒートポンプを熱源の一部とする温水放熱器を床下に設置。窓際のテラコッタ調タイルが暖気や日射を蓄熱し、足元を暖めるとともにコールドドラフト※を和らげます。
※冷たい窓ガラスで空気が冷やされ、窓・壁伝いに足元に流れ込む現象。

リビングダイニングの上部は、三層吹き抜けに。構造材を現しにすることで、木の美しさや力強さが感じられる、開放感あふれる空間になりました。

天井にはシナベニヤ、床には無垢材を使用。自然な素材感と、柔らかな色合いの塗装仕上げの壁が引き立ちます。

主寝室や子ども部屋の天井も現しにして、木の質感を生かした伸びやかな仕上がりに。将来、DIYで手を加えやすく、暮らしに合わせてアレンジできるのも魅力です。

緑や山の稜線を横長に切り取るピクチャーウインドウからは、四季折々の景色を楽しめます。

吹き抜けにつながるロフトには南北2カ所に窓を設け、通風と眺望に配慮しました。

リビングのハイサイド窓もパッシブ換気を担う

三層吹き抜けの空間構成が、「パッシブ換気システム」の要となる高さ(高低差)を確保。これによってパッシブ性能が十分に発揮され、快適性の高さを実感できる住まいになっています。

太陽光パネル(写真左)と玄関土間にある蓄電池と温水器

太陽光パネルは、発電・蓄電システムやHEMS(家庭内のエネルギー管理システム)と連携。冷・暖房、給湯などに使うほか、災害時の備えにも対応しています。

外装はガルバリウム金属サイディングをベースに、大庇に守られた部分をウッドロングエコで仕上げた板張りに。屋根梁や垂木、軒天といった構造材には自然塗料を用いて、素材の美しさを生かしました。テラスデッキの床も、雨風などの劣化に強い自然系防腐塗料で仕上げています。

シナベニヤにモザイクタイルをあしらった造作洗面カウンター

シンプルな佇まいの中に、周囲の自然とのつながりや素材の魅力、快適に暮らす工夫を盛り込んだ住まい。Hさまご家族とともに年月を重ね、どのような味わいに彩られていくのか、楽しみな一棟です。

【建築概要】

延床面積90.27㎡(27.3坪)+リビング吹抜け9.11㎡(2.76坪)
長期優良住宅耐震等級2
構造・工法在来木造・SHS工法
断熱(壁)吹込グラスウール105㎜+スタイロエース75㎜
断熱(屋根・天井)スタイロフォームFG75㎜+FG100㎜
断熱(基礎・床)外側・防蟻処理スタイロフォームAT50㎜+内側スタイロエース75㎜、土間下スタイロエース50㎜
窓トリプルガラス樹脂サッシ
暖房床下温水暖房
太陽光発電パネル6.96kW
蓄電池9.9 kWh
制震ダンパー

【性能】

UA値0.22 W/㎡・K
C値0.12 ㎠/㎡

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