終の棲家はバリアフリーの平屋建て 札幌市Sさま

Sさま邸の特徴

札幌市Sさまが終の棲家として建てたのは、紺色のガルバリウム壁に黄色の支柱と木製玄関ドアが映えるスタイリッシュな平屋建て。外断熱(SHS工法)のオール電化で室内はまろやかな暖かさ。木質感あふれるリビングは吹上げ天井で明るく開放的、無垢床が裸足に心地よい空間が広がります。

設計/奈良建築環境設計室 撮影/宮田千香子

「ずっと住み続けられる、いい家を建てたい」
かねてからそう思っていたSさまは約1年かけて、今の家の構想を練り上げました。
大きなポイントは3つ。まずは、年をとったら2階に上がるのは面倒になるので平屋である事。そしてバリアフリー。最後は明るい家。
「一口に明るいと言っても、窓が大きければいいのか、壁が白ければいいのか分からなかったんですけど、こんな風に朝日からずっと陽が差し込む家になったんですよ」こうして出来上がったのが右のお宅です。

写真:ガルバリウムの外観に、黄色の支柱と木製玄関ドアがポイントです。カーポートからは濡れずに玄関に入れます。2階のように見える部分は、居間のハイサイドライト。

写真:「木製サッシは本当にいいですね」とSさま。玄関にも収納がたっぷりです。

外断熱(SHS工法)のオール電化なので、どの空間もまろやかな暖かさです。普段はSさまも座卓を前に、床の上に直接座る生活をしています。斜めに高さを取った天井は実際以上に空間を広く見せてくれて、思わず伸びをしたくなります。キッチンは対面式で広さもゆったり。廊下を挟んでの洗面所には洗濯機を置いて、家事動線も最小限に考えました。将来のメンテナンスが楽なように外壁はガルバリウム鋼板。窓は外側にアルミカバーを付けた木製サッシです。

「自分の人生の長さは決まっているのだから、なるべく早く自分の家を建てて住んだ方がいいと思ったんです」
笑ってお茶を入れるSさまは、無垢の床の上を気持ちよさそうに裸足で歩いていました。

K-ハウスとの共通点は?

写真:動きが楽なキッチン。正面の引き戸を開けると洗濯機のある洗面所です。右手側に寝室があるので、廊下を挟んですぐトイレに。ほんの2歩でいけます。突きあたりが何でも入りそうな大きな納戸。

●構造・断熱・・・SHS(外断熱)工法でオール電化は共通ですが、こちらのお宅はPM工法ではありません。しかしどちらもオール集成材を使っており強度は通常の1.5倍になってます。

●外観・・・ガルバリウム鋼板は共通ですが、色は他にもあります。K-ハウスは木と組み合わせデッキも設置します。

写真:1日中明るい居間。無垢の床が足にやさしい。右手の引き戸ををあけると和室です。

●居間・・・無垢の床は共通ですが、K-ハウスの構造むき出し仕上げに対して、Sさま宅の壁は一部塗り壁、天井はシナ合板貼りです。そして腰壁も貼ってあります。むき出しに手を加えるていくとこうなるわけです。

●暖房・・・オール電化は共通ですが、K-ハウスではパネル式の暖房器を予定しています。同じ暖房仕様のお宅をこちらでご紹介します。

写真:機天井の斜めの様子が横から見るとよく分かります

家の広さや仕上げなどは、それぞれのライフスタイルに合わせればいいもの。決まり事などありません(いや、構造上ちょっとはあるかな)。
高性能でシンプルというのはK-ハウスと共通です。「わが家仕様」のK-ハウス造りのために、このリポートが参考になれば嬉しいです。