暖房機器の点検を忘れずに

さあ10月。そろそろ暖房シーズンですね。この時期はエアコンで暖房する人も増えていますが、メインは灯油ボイラーやガスのエコジョーズでパネルヒーター暖房を使っている人が多いと思います。

夏に見かけたあのチラシ

7月、8月には、家のポストに「暖房機器の点検・メンテナンス承ります」といったチラシがよく入ってきました。しかし「まだ先のことだし」と忘れている人も多いかもしれません。

そして、10月になってボイラーにスイッチを入れたら「あれ?エラー音が出て動かない」なんてことも。

暖房・給湯機器のメンテナンス頻度

ボイラーの定期点検は、安心して使い続けるために必要です(写真は、ガスのエコジョーズ)

暖房・給湯システムをどういうタイミングで、どのようにメンテナンスするについて、基本的なことをまとめました。詳しくはお引き渡し時にまとめてお渡ししている商品の取扱説明書をご確認ください。

灯油ボイラーは、灯油を霧状に噴霧するガス化バーナーによって燃焼しますが、メンテナンスをしないとバーナー部分が目詰まりを起こし、不完全燃焼や燃焼不良の原因となります。分解掃除は3年に1回程度、状況に応じて専門業者にお願いしましょう。点火プラグも一定期間経過すると発火しなくなることがあります。2~3年をメドにチェックしましょう。

また、ボイラーの排気管の外の高さが低い位置にある場合は、冬期間は雪に埋もれていないか、降雪時には注意します。

機器のメンテナンスは、取付工事をした設備店に定期的にお願いするのが一般的です。拓友建設の場合は、引き渡し時にお渡しした「工事関係連絡表」にある暖房業者の欄を見てご連絡をお願いします。

温水暖房用に使われる不凍液は、密封された配管の中を通っていますが、時間が経つとそこから漏れて内装材や床、漏れたパイプ周辺を汚すことがあります。たとえば圧力計を見て、圧力が通常より低下している場合は、不凍液が漏れている可能性があります。

また、管の中に何らかの原因で空気が入ると温水を循環することができなくなります。パネルヒーター内で「コンコン」とお湯が流れる音がするときは、空気がどこからか入っている場合が多いので、専門業者に連絡して直してもらいましょう。

まとめると、機器本体も不凍液も、3~4年に1回はチェックしてもらった方が良いでしょう。車の車検と同じようなものだと考えて下さい。そのことで安心して暖房システムを使い続けることができます。

また、灯油ボイラーやエコジョーズは燃焼機器ですので、経年劣化によって10年以降は交換の検討時期に入ります。

長期使用製品安全点検制度とは?

国が作った制度を啓蒙するためのパンフレット

不完全燃焼などによる事故を防ぐため、「長期使用製品安全点検制度」をスタートし、消費者が事故に遭わないように国が注意を呼びかけています。この制度は、製品の所有者に対して、メーカーや輸入業者から点検時期をお知らせし、所有者が点検を受けることで重大事故を未然に防止する制度です。対象となる製品は、経年劣化によって火災や死亡事故などの重大事故を起こすおそれがある製品で、暖房・給湯機器などが対象となっています。

安全点検の項目例

2009年4月1日以降に製造・輸入された製品が対象となっています。

点検結果によっては、買い換えが必要になることも

暖房ボイラー、給湯ボイラーは、10年と定められていますので、昨年4月ぐらいから、メーカーから点検を進める告知がお客様の元に来ていると思います。

北海道に住む私たちにとって、暖房は冬の命綱とも言える存在です。しっかりメンテナンスして、安心して冬を迎えましょう。