建材メーカーもいろいろ考えている~Withコロナでの家づくり(2)

さて、先のブログではWithコロナの家づくりについて、家のプランニングをどうするかなど、まとめてみました。今回は、建材・設備メーカーが考えるWithコロナの家づくり提案を3つのポイントにまとめ、ご紹介します。中には、「それ、本当に必要?」というのもありますが・・・

 キーワード(1)「おうち時間の充実」

ホームセンター恒例の春の園芸市(ホーマック様の2019年のツイッターから)

春先に札幌市内のホーマックに人がわんさか押し寄せたこと、覚えていますか?みなさんのお目当ては花や野菜の苗や、肥料などガーデニングに必要な資材でした。暮らしを楽しくしたい、充実させたいと感じたからでしょう。

そこで新築時の提案として各メーカーではワンランク上の水回りの採用を勧めています。ある意味、メーカーにとって売上げをよくするための都合の良い提案ですが、その内容に納得されるお客様も多いことも事実です。

たとえば、パナソニックのシステムキッチン「Lクラス」は最上級グレードですが、「idobata(井戸端)スタイル」というレイアウトを追加しました。在宅時間が長くなることで、家族みんなで料理作りを楽しんだり、鍋料理や鉄板料理など、みんなでワイワイやりながら食べる機会が増えると考え、キッチンに同時に2人が調理に立ってもぶつからないようにレイアウトを考え直したもの。

SATIS Gタイプ(LIXILホームページより)

LIXILの「SATIS Gタイプ」は、トイレ空間の居心地の良さを追求。便利の座り心地を追求して大型化するなど、今まで考えていなかったような改良が加えられています。お値段も高級路線ですが、ショールームで一度座ってみるのも良さそうです。

キーワード(2)「抗ウイルス」

建材メーカーの抗ウイルスをうたう製品が急に増えました。以前から福祉施設や病院、文教施設などで抗ウイルス建材の需要はあり、各メーカーが開発していました。今回、コロナ渦の中でそれらが注目され、売上げも急上昇しているそうです。

ひとつの判断目安が、抗菌製品技術協議会(SIAA)の「抗ウイルスSIAAマーク」です。これは、特定ウイルスを24時間で99%以上抑制できる製品に与えられる認証です。

抗ウイルスコート付の床材(パナソニックホームページより)

パナソニックが来年2月に発売する抗ウイルスコート床材「ベリティスフロアー」や、ウッドワン、朝日ウッドテックの一部の床材はSIAAを取得しています。

大建工業はドアハンドル、手すり、カウンター材などにSIAA取得した製品を揃えました。メラミン化粧板の大手メーカー・アイカ工業もSIAA取得した独自の抗ウイルス建材・「ウイルテクト」のラインナップを広げ、カウンター材、化粧板などを加え、専用のホームページまで作りました。

キーワード(3)「タッチレス」

LIXILは、センサーで自動的に湯水を出したり止めたりできるタッチレス水栓の売上げが今年4~6月期に大幅に伸びていることをニュースリリースを出してアピールしています。感染防止策の一つとしてタッチレス水栓が市場で評価されているのです。デザイン性と機能の両立を図った「ナビッシュハンズフリー水栓」の開発の苦労についても書かれています。

パナソニックは、新型コロナウイルス感染症専門家会議が提言したトイレの利用方法「便器洗浄は、トイレの蓋を閉めてから行う」を受け、用を足した後に自動で蓋を閉めて便器洗浄を行うというもの。さらに手を洗うときも自動的に水が出ます。これらの機能を装備した「アラウーノ」シリーズの新機種を年末から順次発売します。トイレ内でどこにも手を触れずに手洗いまで終えられるのは業界初です。

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コロナウイルス感染拡大によって家づくりの現場にもさまざまな影響が出ましたが、わたしたちもメーカーもさまざまな工夫や開発で乗り切ろうとしています。「こんなことはできないんじゃないか」とあきらめず、まずはご相談ください。新しい時代の家づくりをいっしょに考えてみましょう。きっといい家ができあがると思います。