2023年の振り返りと来年に向けた想い

ここのところ朝晩の冷え込みが強まり、札幌市内のあちこちにツルツル路面が出現していますね。車の運転、また歩行の際にはくれぐれもお気をつけください!

年の瀬が迫り、2023年もいよいよ残りわずか。皆さんにとって、この1年はどんな年だったでしょうか。当社の2023年を振り返ると、住宅業界を取り巻く環境の変化を実感する機会が多かったように思います。

その一つが、熱源改修工事のご依頼が急増したこと。これは創業以来、初めての出来事でした。電気代、ガス代、ガソリン代など、エネルギー価格が軒並み値上げに。これにより、家計への光熱費負担が重くなっていることが原因だと考えられます。

こちらは、札幌市西区にお住まいのOB施主様のオール電化住宅。「電気代が上がっていて不安を感じている」とのご相談を受け、コストメリットを検証し、熱源を電気からLPガスに変更しました。暖房の熱源を電気ヒーター式暖房給湯機から高効率暖房給湯ボイラー「エコジョーズ」に交換。蓄熱暖房機を撤去して温水パネルヒーターを設置しました。

熱源の種類を変えずに改修工事を行ったケースもありました。こちらは、当社が建てて15年目を迎えたSさまのお宅です。暖房給湯一体型のボイラーが寿命を迎えるタイミングで、ヒートポンプ暖房ボイラーと給湯器「エコキュート」に交換。省エネタイプの機器になったことで、電気料金の値上げにも関わらず、去年より使用電力量が減り、光熱費を抑えることができました。

(Sさま邸の省エネ効果は、ひと冬を過ごしてデータが揃いましたら、改めてブログでご報告する予定です。)

また、夏の猛暑の影響でエアコン設置のご依頼もたくさんいただきました。例年になくご依頼が殺到したことで、施工業者の手が回らない事態に…。これからの夏も厳しい暑さが予想されますので、来シーズンに向け、工事は年中お受けさせていただいています。

一方、住宅業界の状況を見ると、ここ数年来、建物、土地ともに価格の高い水準が続いています。マイホーム購入には夫婦共働きが必須との話も聞かれます。こうした厳しい状況ではありますが、当社では高断熱・高気密の住宅性能レベルを必ず維持しながら、お客さまのご予算に応じたご提案をさせていただいています。

石狩市のHさま邸。現し天井でナチュラルさが増し、費用面でもコストカットになりました

その一例が、石狩市のHさま邸です。土地費用は立地や広さから予算オーバーとなりましたが、「断熱性能は妥協したくない」とのご意向を受け、さまざまなプランを検討。設計上の工夫や、塗り壁をDIYしていただくといった、一部、施主様のご協力も得ながら、Ua値0.21W/㎡・Kという断熱等性能等級6の性能を実現し、土地、建物、諸費用の総額で5,000万円を切る価格での提供ができました。さらに、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準の性能をクリアしたことで、子どもエコ住まい支援事業の補助制度で100万円が支給されています。

最後のトピックスは、当社が数年ぶりとなるモデルハウスを公開したことです。公開期間中は夏の猛暑の真っただ中。高断熱・高気密性能ならではの室内の涼しさをご体感いただける絶好の機会になりました。また、札幌版次世代住宅基準の最高ランク「プラチナ」に初めて認定されるという嬉しいニュースもありました。

土地、建物ともに価格高騰の厳しい状況が続いていますが、建築費を抑えようとして断熱・気密といった住宅性能をおろそかにすれば、長い目で見ると、お客さまにとってマイナスになってしまいます。

今回のモデルハウスでもご提案させていただきましたが、当社では光熱費の負担をできるだけ減らし、お客さまが快適に暮らしていける家づくりを第一に考えたご提案を心掛けています。また、維持管理がしやすく長く暮らせる家づくりも大切なポイントに位置付けています。

今年もOB施主様をはじめ、新築をご依頼いただいた施主様、またモデルハウスに見学に来られた方々など、たくさんのお客さまと出会い、家づくりやリフォーム、住生活の提案に携わらせていただきました。来年も当社が理念に掲げる「『家族の幸福』を叶える家づくり」を行っていきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。