相見積もりは時間の無駄です

図面がないのに見積もりを出してだなんて

「家を建てる際、まず数社から相見積もりを取りましょう」と勧めている本やネットがいまだにあります。皆さんもそうするものだと思っていませんか?
でもそれは大きな間違いだと思います。
分かってください、詳細な設計図面がない家の見積もりは出せないのです。

全く同じ商品の比較ならわかりますが

Aスーパーでポテチが108円、Bスーパーで同じメーカのポテチが98円という比較は簡単です。でも家はそうはいきません。
これから建てる家の見積もりをとるには色々な事を最初に全部決めなければなりません。
誰が?
お施主様が、です。

・木造なのか鉄筋コンクリート造なのか
・広さはどうしようか何階建てにするのか
・内装や外装も種類によって値段が大きく変わるし
・キッチンやお風呂も選ぶグレードで数十万円はあっという間に変わってきます

各社、同じ条件でとった相見積もりじゃないと意味がないので、そのためには材料や機器のメーカーも種類も使用量も全部算出しなければなりません。
それがはたしてお施主様に出来るでしょうか?

例をひとつ

先日、お客様から以下のようなメールが届きました。

「○○と申します。以下、質問があります。
1階は広めの20畳ほどのリビングにキッチン、和室、2階は子供部屋と寝室がほしいです。客間があればなおいいです。三角屋根の吹き抜けで断熱材を厚くするとどの程度金額になりますか。間取り図も一緒にほしいです。」

申し訳ありませんがこれでは見積もりを出せません。土地のロケーションも分からないので簡単な間取り図も書けません。
お客様の一生に1度かもしれない家、高いお金。いい加減なお答えは出来るわけがありません。
少なくとも私たちは直にお会いして、細部の聞き取りや説明を経てから金額のお話をしています。

相見積もりは取るのをやめて、その空いた時間で人と直に会ってみるというのはどうですか?本当に信頼できる会社かをご自身の目と耳で確認し、その後大切なお金の話を始めるのがいいと私は思います。